どうしても思い通りに生きられない原因「メンタルブロック」について

実現したいこと、達成したいこと、変えたいこと、やめたいこと。

種類は様々であれ、コーチングではそうした「目標」がテーマとして扱われます。

目標は明確であればあるほど実現しやすい。

いつ頃、どんな景色の中で、誰と一緒にいて、どんな感情で、何を成し遂げているのか。五感すべてて色鮮やかに感じられるくらい、リアリティをもって目標を言語化し、感じることができれば大きく達成に近付くことができます。

ただ、そうした目標やイメージを疎外するものがあります。

それは「できない」「無理」「〜しなければならない」という潜在的な思い込みです。これ。これはよくメンタルブロックと呼ばれるものである。

目標の明確化、現在の自分、理想と現実のあいだのギャップの把握、そこを前進するためのベンチマーク設定……それがコーチングセッションを経て明確にできたとして、それでも小さな違和感が残ることがあります。

「どうせ無理なんじゃないか」「できる気がしないなあ」といった否定的な見方をする自分の存在。その存在を源を特定することが、メンタルブロックを外すための第一歩です。

とはいえブロックを外すと言っても、それは実際のブロックのように物理的に外すものではないし、栓が抜けるようにポン、と「とれた!」と瞬時にスッキリするというわけでもありません。

メンタルブロックを形成する思い込みの元となる要素や出来事は、複雑かつ複数に絡まり合っていることがあります。

そのため、少しずつ、ゆっくり時間をかけて「どうしてそう思うのか」「どうしてそう感じるのか」、自分自身と向き合っていくプロセスの積み重ねが、ブロックを外すヒントになるのです。

では具体的にはどんなことが、メンタルブロックを形成する元になるのか?代表的な内容は以下のものです。

  • 幼少期の出来事、生活環境
  • 親、身内の口癖、または言われた言葉や価値観

これらによって植え付けられた思い込み、強い否定感情、劣等感、恐怖、悲しみがメンタルブロックとなり、前に進もうとする自分の行動を踏みとどまらせたり、邪魔したりしようとするのです。

たとえば私の場合、大抵の物事は論理的な筋道を立てて、もしくは自分の確信的な直観に則って選び取ってきました。ただ、「寂しい」という感情が絡んだときに限っては、キャリアにおいても目の前の物事においても、度々自分で自分の足を引っ張るような行動をとっていたのです。

「寂しい」という感情が自分の仕事や人生の邪魔をしていると気付いたとき、「どうしてなのか?」「何が原体験なのか?」と何度も自分に問いかけました。

そのときはノートに書き出すということはせず、河原に座って揺れる水面をぼんやりと眺めながら自問自答をするという方法をとりました。

そのとき思い出したのは、幼少期の家族のいない家。

私には今は亡き弟がいます。弟は生まれつき心臓に病を抱えており、父は仕事、母は病院への泊まりがけの付き添いで、自宅には遠い親戚が私の面倒を見に来てくれていました。

おそらく、父母が全く帰って来なかったというわけではありません。ただ結果として記憶に焼きついたのは「寂しい」という強い感情だったのです。「自分は取り残される存在である」「自分はひとりで生きていくものである」。そんな思い込み、メンタルブロックがいつのまにか形成され、深いしこりとなっていました。

これに気がついてからは、不思議とその感情に邪魔をされることはなくなりました。いわゆる「メンタルブロックが外れた」のです。

もちろん、このケースのように特定するだけでは解決しないこともあります。より時間がかかり、より複雑なこともあります。それを丁寧に少しずつ特定し、経験や感情を捉え直しながらメンタルブロックを外していくには、コーチのような第三者が必要不可欠です。

目標達成のためには、「今」の感情や行動を変化・コントロールするだけではどうにもならないこともあります。前に進むための準備運動のように、花を咲かせる前の土づくりのように、過去にフォーカスすることも時には必要なのです。

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