【聴講メモ】コーチング×デザイン思考「問いから始める、組織開発」

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こんにちは、maiです。
先日、かねてから楽しみにしていた講義に行ってきました。とても刺激的で良い内容だったので、こちらに備忘録。

主題:コーチング×デザイン思考「問いから始める、組織開発」

登壇:長屋 明浩/ヤマハ発動機・執行役員デザイン本部長

   鈴木 義幸/コーチ・エィ 代表取締役社長

主催:NewsPicksアカデミア

日時:2019年5月28日(Tue) 18:30 – 20:00

場所:東京ミッドタウン日比谷 BASE Q〒100-0006 東京都千代田区有楽町1丁目1−2 東京ミッドタウン日比谷 6F (BASE Q HALL2)

https://newspicks.com/academia/events/311

そして聴講直後の私のこのテンション(何しろこの講義を聴くためにNewsPicksアカデミアに入会して有給まで取った)

とても素敵な内容だったので、面白く感じたエッセンスごとに備忘録的にまとめていきます。

コーチングの効用

新しい視点/視座の獲得を促し「新しい行動」を創造する 

自問自答は、それが成功している領域に対する自問自答であるほど、パターン化しやすい。特に経営者は成功体験が大きいため、自問自答がパターン化し、結果としてアンサーが固定化しやすい。
そのため、コーチが経営者が普段自分では投げかけないであろう質問を投げかけることで、新しい自問自答を促し、新しい行動を促すことにつながる。

たしかに成功してきた経営者ほど、自分のセオリーや経験知を反復しやすいのでしょうね。ただでさえ孤独な立場ですし、信頼できるコーチから新しい視座を受け取ることには、想像以上の意義がありそうです。

人の意識は質問された方向に向かうなので、チームにどんな問いが共有されているのかが大事である。
どんなに方針やビジョンを言い聞かせても、結局は共有されている問いの方向に向かう。

ここではリッツカールトンの事例が挙げられていました。
細やかなマニュアルが無くてもすばらしいサービスが提供されるのは、「自分たちは世界一か?」という問いが共有されているからだそう。

リッツカールトンのホスピタリティあふれるサービスはさまざまなサービス業のお手本になっていますが、こういった問いの共有が理念の共有との相乗効果を生み出しているのかもしれません。

コーチ・エィのコーチングの歴史

コーチング 1.0 コーチング研修
コーチング 2.0 エグゼクティブコーチング
コーチング 3.0 組織開発に向けたコーチング

地味に目からウロコだったのですが、私の認識ではてっきり今も「2.0 = エグゼクティブコーチング」が幅を利かせているのだと思っていました。

もちろん今も多くのエグゼにコーチングは提供されているのだと思いますが、今は組織開発への活用が主流になりつつあるんですね。

組織開発とはその組織のビジョンの実現に必要とされる新しいつながりを開発することである。
優秀な人を集めてもつながりがなければパフォーマンスは頭打ちになる。つながりがあればパフォーマンスが増大していく。

ここでめっちゃ頷いた。人付き合いが苦手でも、コミュニケーションに自信がなくても、結局は人との繋がりの中ででしか、成長の天井を打ち破ることはできないと思います。

主観と客観をいったりきたりすることの繰り返しが、コーチングの中で行われている。
会話の中で出来上がるものは「正解」かどうかはわからないが、その会話の中から生まれた「最適解」に価値がある。

コーチングの最中、コーチ側でもクライアント側でも「これはもしかすると正しくないかもしれない」というおそれは不意に訪れる。でもお互いに創り上げた最適解だからこそいいんだ、というのは勇気付けられますよね。

これはコーチとクライアントが対等であって初めて成立するマインドセットなのかもしれないなあ、などと思ったりしました。

組織開発と関係性

コーワーキングスペース。 日本人は来るが、せっかく話しかけやすい空間設計にしているのに、会話が起こらない。誰にも話しかけようとしない。結局はマインドセットの問題である。

ここでコーチングからだんだんと組織開発、関係性、コミュニケーションの話題へ。

スライドに映し出されたヤマハ発動機さんのミーティングスペースは、壁がなく、仕切りがもなく、とてもオープンな空間。一見落ち着かないけれど、でもそれがいい、と長屋さん。

集中できないのがいい。ざわざわしてるからこそ会話が発生する。壁を取り除いたら3日で会話が発生した。これは物理的、視覚的な影響。

お手洗いの数を増やすことでコミュニケーションの動線を創り出す企業もあるとのこと。「出会ってしまう」「つかまってしまう」「雑談せざるをえない」という、効率性の対極にあるような状況を、あえて作り出すことの大切さ。

なぜなら、意図的につながりをつくらないと対話が起きない。対話は、偶発的には発生しないものだから。

コーチ・エィの採用基準

「以上にも以下にも見せない、等身大のありのままかどうか」を大切にしており、そのままそこにいる人を採用している。経営者は値踏みをするし、敵か味方かを判断しようとするため。

これ、恐らくヒトの心理に関わる仕事においては、きっととても重要なことですよね。飾ること、隠すこと、大きく見せること、慇懃無礼であること。それらは信頼を得ることから遠いものなのかもしれません。

会社で働くということの覚悟

部下に対するコミュニケーションが不安になるということは、すでに相手を信頼していないということ。
組織運営は、相手を信頼することである。会社で働くということは、辞める覚悟をもっているかどうか。その覚悟があるかどうかが、大胆に部下に関われるかどうかにつながる。自分に何か不利益を被るかも、という不安を持っている中では、部下と大胆に関われない。
責任を自分で持てるかどうか?その最たるものが「辞める」ということ。

ここで私、「確かに!!」とめっちゃ頷きながらメモしました。保身を重視しているうちは人を信頼できず、人の信頼を得られず、現状維持以上のことはできないのかもしれません。

そしてこの話題に対してはこんな質問が。

「辞める覚悟のない上司のもとで(ボトムアップとして)コーチングを機能させるにはどうしたらいいのか?」

質問者の状況を察するに余る内容すぎてちょっと笑った。

これに対する回答は「コーチングアップ」。
上司もいろんな側面があり、人は人に理解されたいと思っている。イラつたり怒ったりしやすい人は「理解されていない」と思っていることが多い。なので、まずは自分が理解者になることが大切とのこと。

なるほど、と思う反面「それができたら苦労しないんだけどな……」という声が聞こえてきそうな会場の空気感でした。人間力が問われますね。

最後に

個人的に「ここは!」とびびっときたところを中心にまとめました。他にも面白い話題はたくさんありましたが、個人的に一番衝撃だったのは「コーチングは本格的に組織開発に活用されるようになったのだな」ということ。

組織開発と言っても、これまで私は「マネジメント層のコーチング力向上」や「マネジメント層にコーチングをすることでマネジメントのパフォーマンスが向上→結果的に組織活性」というアバウトな印象しか持っていませんでした。

しかし今やコーチングは「関係性」そのものに注目し、「個」をエンパワーメントするだけでなく、「組織という生き物」そのものをエンパワーメントし得る手法として認識されてきているようです。

コーチング、活用のしどころが時代とともに変化してきていて、学び甲斐がありすぎますね。 NewsPicksアカデミアさん、またコーチングをテーマにした講義の開催を全力で楽しみにしています。


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